Mちゃんに



私達は繋がっている

生者と死者として繋がっている


『残された者には死の謎を解き明かす権利がある』


「コンセント」が発売当時売れたのは知っていたけれど

どうしてこれがそんなに売れたんだろうというのが読後

かなりスピリチュアルなものなので読者を限定するような気がするが

ああ、そうじゃないんだ

私の様な人がもう既にたくさんいるのだと

突然誰かを失ったり、この世界の構造に疑問を持って何か答えを探そうとしている人が


この3部作はどれも「繋がる」がテーマだと思う

「受信」「送信」そして「ネットワーク」

人と繋がること(体も含めて)を渇望するのにその繋がりは希薄という矛盾

会ったこともない人の方が親密という事実

自分よりも下の世代であればもっと切実なのかもしれない



皆それぞれの方法であなたに近づこうとしているよ



他人と自分が違うのは当たり前のことで

でもそれを認めないのは今の世界で

違うことが存在してはならないことと同義で

それに真面目に正直に真剣になればなるほど苦しむことになる

真剣さと狂気は紙一重になってしまった世界

それはとてもちっぽけなものでしかないのに



あなたは今日どんな気持ちで世界とサヨナラしましたか?

いっそ重苦しい体を捨てられて清々しい気分だったと言ってくれるでしょうか



学生の頃課題でラブレターを書きなさいと言われて

「記憶の人生」という詩を書く

もううろ覚えだけど


『人間は忘れる動物で

人の記憶から消えてしまえば生きていても死んだに等しく

世に名を残そうとする人はそうやって

人の記憶の中ででも生きていたいと思う人なのだろうと


だから私はあなたを覚えている

世界で最後の1人になりたい』



死は記憶化の最終兵器で

そうやってあなたは生き延びることにしたのですね



だから

決して忘れはしません




そしてまた


世界のどこかで会いましょう